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面接で社長をわざと怒らせてしまう

そうやって就職活動を続けた結果、ある1つの会社に興味を持った。

当時のその会社の人数は、80人くらいだったと思う。理想の規模より大きかったが、その業界ではその名を轟かせていたベンチャー企業だった。

学生にも非常に人気があり、その年は、募集人員30名に対し、6000人程度が申し込んでいたらしい。やっていることも新しく目を引くものだし、社員の平均年齢が20代というのも良かった。面接の準備にあたる社員の方々の緊張感も良かった。

その日は集団面接の後、個別面接に移った。これが最終面接らしい。採用担当官は、30代くらいの男性で、落ち着きがあり、社長の片腕、という感じで、頭が良さそうだった。

僕は相変わらず面接のときは、会社が僕を見るんじゃなくて、完全に、僕が会社を見るつもりで行っていた。

だから、疑問に思ったことはすべて質問しようと思っていた。

最終面接であっても、その会社では社長面接はなかったのだが、会社の本筋は社長に聞かないと分からないと思っていたので、面接の最初で、その担当官の方に、社長と話をすることはできないのか、と聞いた。

その会社は、最先端のベンチャー企業のオフィスということで、広いフロアのはじっこに、ガラス張りのかっこいい社長室があり、社長がそこで仕事をしているのは、僕らが面接をしているところからでもわかったのだ。

担当官の方の回答は、できない、ということなので、この担当官の方にいろいろと質問した。しかし、面接を進めていくと自然と熱くなってしまって、その担当官の方が「ちょっと社長を呼んで来る」と言って呼んで来ていただいた。

その社長のことは、インターネットでも知っていたし、著書も読んでいたので、少しは知っていた。僕は、自分の疑問を率直に社長に聞いてみた。

残念ながら、実際に何を質問したのか、もう、良く覚えていない。

しかし、たいしたことではないのは間違いない。なぜなら、学生が言うことなんて、たかが知れているからだ。どんなに優秀な学生であっても、それは仕方のないことだ。社会経験が決定的に不足しているから、言うことは的外れになるのだ。

言えば言うほど、熱くなればなるほど、的外れになる。僕は、今の会社の採用もやっているので、それがすごくよくわかる。しかし、それでいいのだ。面接官は、その人がどれだけやる気があるのかを見たい。

ただし、熱いだけでもダメだ。口先だけではダメで、与えられた環境の中で、いかにベストを尽くす人間なのかを、自分の経験をもとに示す必要がある。

それが分かっている求職者は、新卒、中途に関係なく、強いと思う。

その社長は、急な呼び出しにも関わらず、僕の質問に答えてくれた。しかし僕は、その社長の1個1個の回答の正しさよりも、この社長がどれだけ懐が深い人なのかを見ていた気がする。すごく失礼なことなのかもしれないが、自分の質問なんて、たいした意味はないことはわかっていたし、何よりも、

入社後、その社長を信頼してついて行くことができるかどうかを確かめたかったのだ。

なので、最終的に、これまた失礼なことなのだが、1つ、この社長を試してみようと思って、無茶な質問をしてみた。

もちろん、その面接の流れの延長上の質問なのだが、「アメリカがやっているような株主優先の経営ではないとは言いながら、結局、株主を優先しているじゃないか」みたいなことを言った。いや、もっと抽象的で、わけのわからない質問になっていたかもしれない。何か、幕末の話も混ぜてしていた記憶がある。いずれにしても、今考えても、結構失礼な質問をした記憶がある。その会社が実際にどれくらい株主を優先しているかなんて、知らなかった。

案の定、その社長は気分を害してしまった。無理のない話だ。面接の最後で、担当官の方に、冷静になりなさい、と言われてその会社を後にしたことを覚えている。

だが、その数日後、この会社から内定を頂いた。

(続く)

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